私もアルコールに依存していました。
末期には大きなペットボトルの焼酎を延々と飲んで、一日のほとんどの時間を泥酔していました。
私があの頃飲んでいたアルコールは焼酎甲類です。
焼酎甲類は、サトウキビのしぼりかすを連続蒸留して生成された高純度エタノールからできています。
高純度エタノールに水を加え、25%に薄めてペットボトルに詰めたものが焼酎甲類です。
スーパーやコンビニで飲料として販売されます。
また、この高純度エタノールに水を加え、70%に薄めてスプレー式の容器に詰めたものは手指消毒剤となります。
薬局やドラッグストアで販売されています。
私は飲酒をやめてからこのことを知って、「アルコールは消毒剤」としか認識できなくなりました。
「アルコールは飲食物」とは思えなくなったのです。
認識が変わった今は、お酒を美味しそうに飲んでいる人を見ても、
「この人は消毒剤を美味しそうに飲むんだな」
としか感じなくなりました。
目の前にある「物」がどのように作られているのかを知ることだけでも、価値観は変化していきます。
その「物」を「誰がなんのために作っているのか」まで考えていくと、世界の見え方は全く違うものになります。