ラム酒は焼酎甲類とほとんど同じ物です。
ラムは樽に入れますし、アルコール度数にも多少違いはありますが、ともにサトウキビの搾りかすを原料として製造される安価な製品です。
昔の奴隷が支給されていたのはラム酒ですが、私がアルコールに依存していた頃、連続飲酒していたのは焼酎甲類でした。
私は仕事の時間以外は、全ての飲み物に焼酎甲類を混ぜていました。
酩酊したかったからです。
酩酊することで、忘れていたかったのです。
焼酎甲類を飲んでいた頃の自分はいつも何かを我慢していました。
現実の世界は、自分にはできないことだらけで苦痛でした。
やりたいことがあっても、自分には無理だ。
本当に欲しいものがあっても、手に入れることもできない。
働いても働いても、メディアが提示するようなきらびやかな生活には届かない。
諦めて、酩酊するときだけは、少しだけ楽になれました。
酔いつぶれて、思考を停止させていました。
そして次の日の朝、二日酔いの最低の体調で不機嫌に仕事に向かっていました。
働く中で、辛かったり苦しんだりします。
ですので仕事が終わればまた焼酎甲類を飲んで酩酊します。
このサイクルを体が壊れて死ぬ時まで繰り返す。
これが自分の人生なのだと思っていました
ラム酒を支給されていた奴隷と全く同じです。
多分あの頃の私は奴隷でした。