「俺たちは悪い奴らに騙されて、酒を良いものと思わされ、飲まされてきた。
でも違う!酒は悪だ!酒はクソだ!飲んでバカにさせられるだけだ!
もう騙されない!これからは知識をつけて、自分らしく生きることで、その巨悪と戦う」
毎日100回以上唱えました。
人がいないときは声を出して唱えました。
テレビは酒のコマーシャルばかりなので捨てました。
駅で酒の広告を見るたび、
「悪め! クソめ! 騙されないぞ!」
とつぶやきました。
酒を飲まない友達とだけ遊び、
酒を飲まない女の子とだけ遊ぶ。
酒を飲まない人間なんか、そんなにいないだろうと思いましたが、
今まで目を向けていなかっただけで、
酒を飲まない人も世の中には大勢いました。
それを意識できたら、遊ぶ友達がほとんど変わりました。
酒を飲まなきゃ楽しい時間が持てなくなり、独りで寂しくなる、
そう恐れていたのは誤解だと知りました。
友達が変わり、遊んでいた女の子のタイプが変わると、
そこに合わせて会話の内容や、服装も変わっていきました。
自分が興味があることが、以前とは違っていったのです。
今までの酔っていた時間は、
読書と勉強と運動の時間に置き換えるようになりました。
バー、居酒屋に行くことはなくなり、
喫茶店とカフェで、紅茶やコーヒーやスイーツを楽しむようになりました。
お酒を飲んでいた頃は、酒のない酔えない人生は絶対嫌だと思っていましたが、
3ヶ月ほどたち、体重が10キロ減り、筋肉が増え、知識が増え、
おしゃれを楽しむようになり、趣味の多い友達と遊び、勉強家の女の子達とスイーツをつくる会等を企画するようになってくると
「どっちが嫌って、前の自分の環境の方が絶対嫌だな」
と思うようになりました。
酒を飲みたいと思うことは、全くありませんでした。
むしろ酒を飲んで酔うなんて、私にとって無駄な時間だと思うようになりました。
”酒こそが人生、酒のない人生の何が楽しいんだ?”
以前はそう思っていました。
今では、自分がなぜあんなに酔いたがっていたのかがわかりません。
なぜ、あんなに禁酒を怖がっていたのかもわかりません。
気がつくと禁酒してから数年経っていました。